スタイリスト 飯塚 俊さん

1987年生まれ。有名セレクトショップの販売スタッフを10年以上勤めた後、人気スタイリストのアシスタントに。2020年に独立し、ファッション誌や広告を中心に活躍。古着からアウトドア、ビジネススタイルまで幅広いジャンルを得意とする。また登山が趣味であり、フィールドはもちろん街でもデイパック派。

ファッションライター いくら直幸

1978年生まれ。アメカジメーカーのPR、メンズファッション誌の編集者を経て、ライター歴25年。雑誌&Webをはじめ、人気ブランドや大手ショップのオウンドメディアなどに寄稿するほか、テレビやYouTube番組にも出演。日々の仕事で愛用するバッグはデイパック率99%で、10個以上を所有。うち7つが黒。

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最適な“黒”がひと目でわかる[マトリックス]

今回紹介するエル・エル・ビーンの黒デイパは、大きく分けて4シリーズ。さらに、各シリーズにはサイズ、デザイン、ポケットワークなど仕様の異なるタイプが揃い、全部で12種類も! クラシック or ハイテク、どんな荷物を入れ、どの程度の容量が必要か⋯⋯好みと用途、収納力に応じてチョイスできるので、自分に最適なバッグがきっと見つかります。

Stowaway〈ストアウェイ〉シリーズを語る

トレイル対応の機能性と街使いしやすい洗練されたデザインが魅力

飯塚 まさか黒デイパだけでこんなにあるとは!まずは最も種類が豊富なストアウェイシリーズからいきましょう。

いくら ハイテク感のあるルックスといい、過不足のないポケットワークといい、トレッキングやハイキングなどアウトドアシーンをメインに想定しているのがわかりますね。たとえば薄手&超軽量でも破れにくいリップストップ生地が採用されていたり。

飯塚 登山やトレッキングが趣味の僕から見ても、とても機能的だと思います。いずれも軽量で、背中や肩が蒸れにくい仕様なのも助かる。しかも、しっかりカラダと固定できるチェストストラップや、①の「ストアウェイ・パック」や②の「ストアウェイ・デイ・パック」にはウエストストラップも配備されていて、作りに抜かりがない。山歩きでも快適に使えそうです。

① Stowaway Pack

表地は、70デニールの再生ポリエステルで作られた頑丈なリップストップ生地。肉厚パッドを内蔵した背面パネル&ショルダーストラップにはメッシュ素材を採用し、不快な蒸れを軽減してくれる。歩きながら給水できるハイドレーション・システム対応のスリーブにはノートPCを入れることも。トップが大きく開くので荷物の出し入れも容易。黒地にグリッドのプリントがされたタイプもあり。
20L/幅25×高さ48×奥行き18cm/約397g

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② Stowaway Day Pack, 28L

①の「ストアウェイ・パック」の背面パネル&ショルダーストラップや、拡張可能なフロントポケットの構造そのまま、ひと回り大きいサイズ。同じくハイドレーション・システムに対応し、ノートPCも収納OK。両サイドのストラップを調節することにより容量の拡張ができるフロントポケットは、素早くアクセスでき、脱いだアウターなどの収納にも便利。表地は頑丈なリップストップ生地。
28L/幅31×高さ55×奥行き24cm/約596g

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いくら なかでも「ウルトラライト」とネーミングされている2型(③・④)は、いっそう軽さが際立っていて、実際に持ってみると本当にビックリするほど。

飯塚 軽くてフィット感も高いので、ジョギングやファストハイクにもうってつけですね。

いくら 防水仕様のモデル(⑤)は、海や川といった水辺でのレジャーに心強い!

飯塚 雨天でも大切な荷物が濡れないのは本当にありがたいし、スマホやカメラも安心ですね。

③ Stowaway Ultralight Day Pack

①の「ストアウェイ・パック」の特徴を引き継ぎながら、軽量化とサイズダウンを図ったシリーズNo.1のコンパクトモデル。ガバッと開いてスムーズに荷物を出し入れできるメインコンパートメント、背面パネルには薄手のパッドを内蔵し、ショルダーストラップは肩への負荷を抑えつつも通気性の高いパッド&メッシュ仕様に。
13L/幅22×高さ46×奥行き18cm/約363g

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④ Stowaway Ultralight Drawcord Day Pack

メインコンパートメントをドローコードで開閉する巾着スタイルや、いっそう通気性に優れるメッシュのショルダーストラップによりシリーズ最軽量を実現。それでいて、すぐに出し入れしたい小物の収納に役立つフロントのジップポケット、1L程度のボトルや折りたたみ傘に適した両脇のメッシュポケットなど作り込みは抜かりなし。
18L/幅22×高さ51×奥行き17cm/約272g

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⑤ Waterproof Stowaway Day Pack

防水生地の採用をはじめ、メインの荷室をクルクルと巻いて閉じるロールトップ仕様、さらに縫い目の裏に止水テープが施されているため、雨や雪の浸入をブロック。一方、④のモデルと共通となるメッシュのショルダーストラップを用いるなど非常に軽量。フロントにはバッグに入りきらない荷物を固定できるバンジーコードを配備。
20L/幅23×高さ43×奥行き18cm/約318g

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いくら あと見逃せないのは、どのモデルもポケットの中に本体を収納して、コンパクトに携行できるパッカブル仕様なこと。省スペースで軽いから邪魔にならないし、フィールドではもちろん、旅行などでのサブバッグにも便利だと思う。とりあえずメインのバッグに入れておけば出先で荷物が増えても大丈夫。

飯塚 研ぎ澄まされたデザインにブラックの洗練された印象が相まって、都会的なムードも感じさせますね。普段のタウンユースにも格好いいと思います。

いくら どんなスタイリングに合わせるのがオススメですか?

飯塚 ナイロンアウターだったり、シャカシャカ素材のパンツやショーツだったり、テック系のアイテムに合わせるのが鉄板。また、スポーティなコーディネートだけでなく、大人っぽいモノトーンコーデにもマッチしそうです。

Comfort Carry〈コンフォート・キャリー〉シリーズを語る

アウトドア由来のタフネスと機能を現代のビジネスバッグに

飯塚 最後は、ビジネスユースを前提としたコンフォート・キャリーシリーズです。

いくら エル・エル・ビーンに仕事用のバッグ?と、意外に思う方も多いでしょうね。だけど昨今は、フィールドで培ったノウハウを活かして、アウトドアブランドがビジネスリュックを手掛ける流れが加速しているし、かなり浸透しています。

飯塚 正統なビジネスバッグ=ブリーフケースというポジションは現在も変わっていないものの、主流は確実にバックパックになりつつありますね。

いくら 確かに大手企業が集まるオフィス街を歩いても、ビジネスマンは大多数が黒のデイパック。もはやスタンダードと言っていい。

⑥ Comfort Carry Laptop Pack 24L

乱雑になりがちな小物を整頓できるオーガナイザー、外側から直接アクセスできる最大15インチ対応のノートPCコンパートメントなどを備え、日々必要なビジネスツールをスマートに収納可能。ボディを横にしてブリーフケースのように持てるサイドハンドル、背面にはキャリーケースの伸縮ハンドルに固定できるトロリースリーブも。
24L/幅30×高さ46×奥行き21cm/約794g

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飯塚 なかでもシンプルなデザインのスクエアなフォルムが市民権を得ていますよね。

いくら こちらの3型も、見た目こそミニマルだけど収納力はたっぷり。一番小ぶりな24L(⑥)でも、いたるところに仕切りやポケットが設けられていて、ノートPCや書類、業務に欠かせないアレもコレも迷子にならずスマートに整頓できる。

飯塚 30Lのタイプ(⑦)は、濡れた雨具を挟めるバンジーコードを備えていたり、底面に強靭な1000デニールのナイロンを採用していたりと気が利いている。他の2タイプとは異なるアウトドア寄りのデザインですが、カジュアル通勤派ならこれが一番便利かも。

いくら 一番大きな42L(⑧)になるとシャツや下着といった着替えを入れる余裕もあるから、出張でも頼もしいパートナーになってくれそう。職場の引き出しや更衣ロッカーの中身を、イッサイガッサイ丸ごと持ち歩ける“背負うデスク”なんて言ったら大袈裟かな?

⑦ Comfort Carry Laptop Pack 30L

スマートフォン&財布といったクイックに取り出したい小物に便利なジッパーポケット、脱いだジャケットや濡れた雨具を挟めるバンジーコードも備える。オーガナイザー、ボトルと傘のポケットなど、適材適所の収納が使い勝手よし。負荷が掛かり、地面や床に置いてダメージも受けやすい底面には、強靭な1000デニールのナイロンを採用。
30L/幅30×高さ48×奥行き25cm/約879g

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⑧ Comfort Carry Laptop Pack 42L

4層に仕切られた本体には、主室のほかにオーガナイザーとノートPCコンパートメント、ボトル&傘のポケットなど、大小さまざまな収納が随所に。しかもハイキングリュックのノウハウが注がれているので、たっぷり入れても背負い心地は快適。ブリーフケース的に持てるサイドハンドル、キャリーケースに装着できる仕様も嬉しい。42L/幅33×高さ50×奥行き25cm/約1200g

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飯塚 たくさんの荷物を持ち歩くとなると重くなる。けど、そこはさすがエル・エル・ビーン。バックパネルとショルダーストラップにはハイキング用リュックと同等のクッションパッドが内蔵されていて、背中から肩にズッシリとのしかかる負荷を大幅に軽減させている。メッシュ仕様で蒸れにくいのも、暑くなる時季に助かります。

いくら 働き方やビジネススタイルが多様化していて、オフィスなど特定の場所に縛られることなく自由に働ける環境が増えている。そうした現代のビジネスパーソンにしっかり寄り添ってくれる仕様ですね。

Trail Model Day Hiking Pack〈トレイル・モデル・デイ・ハイキング・パック〉を語る

一見するとヘビーデューティ中身はモダンユーティリティ

いくら あれ、「トレイル・モデル・デイ・ハイキング・パック」(⑨)は随分前にヴィンテージショップで見掛けたことがあるな。ただそれは筆記体ロゴの旧タグでした。

飯塚 半世紀ほど昔のヘリテージモデルを再現しているので、いくらさんが見たのは当時のオリジナルだと思います。今では滅多に出回らないので希少ですよ。

いくら おそらく4〜5万円だった記憶です。だからデザインには惹かれたものの、ちょっと手が出せなかった⋯⋯。

飯塚 そこまで古い時代の化繊デイパックは、さすがにコーティングの経年劣化が起こっている可能性があるし、コンディション次第で実用は難しいかも。あくまでコレクションアイテムとして割り切らないと買えませんよね。

⑨ Trail Model Day Hiking Pack

ティアドロップ型のフォルム、ピッケルやトレッキングポールを装着できるストラップ&ループなど、1970年代のアーカイブを復刻。対して内側には、ハイドレーション兼15インチまで入るノートPCスリーブ、ボトルと折りたたみ傘の収納、ジッパー付きメッシュポケットやキーストラップを設け、レトロな風貌のまま機能性を向上。
25L/幅25×高さ46×奥行き18cm/約953g

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いくら けどコレなら新品で手に入ってガシガシ使える! “ブタ鼻”とも呼ばれるレザーのピッケルホルダーも、現行のマウンテンロゴにレザーを組み合わせたタグもムード満点。堪りません!!

飯塚 かなり鼻息が荒いですね(笑)。しかも気が利いているのは、クラシックなフォルムや仕様を蘇らせながらも、密かにアップデートが図られているところ。

いくら おぉ〜、レトロな外装に反して内側にはノートPCを収納できるスペースがあるし、ボトルや折りたたみ傘を入れられるポケットも追加されている。裏側も加水分解が避けられないコーティング加工ではなく、耐久性の高いライニング張りになっているんですね。こういう改良は大歓迎です、ブヒーッ!!!

飯塚 ス、スゴい興奮ぶり⋯⋯。古着やアメカジとの親和性は言わずもがな、意外と幅広いコーディネートに合わせやすい万能選手ですよ。

Book Pack〈ブック・パック〉シリーズを語る

長年愛される名作が進化アメカジとは最高の相性

いくら ブック・パックは昔からの名作。僕が高校1年生のときに初めてお付き合いしたガールフレンドが愛用していました(笑)。あの後ろ姿を今でも憶えているし、それがエル・エル・ビーンを知った最初です。

飯塚 フロントポケットのリフレクターテープが目印で、遠くから見ても瞬時にそれだとわかるアイコニックなデザインですよね。

いくら シリーズ名のとおり、ルーツは本を持ち運ぶためのリュック。つまり、学生が教科書やノートを入れる通学バッグがコンセプトなんだとか。だから夜道でも危険がないよう、クルマや自転車のヘッドライトを反射するリフレクターがあしらわれている。

飯塚 ⑩の「オリジナル・ブック・パック」は、スクールバスに乗っているアメリカのスチューデントが背負っていそうなイメージそのまま。そのイナたい雰囲気が逆に今っぽい!

⑩ Original Book Pack, 24L

1982年の発売以来ずっと人気の永世定番。本や書類を曲げることなく収納でき、底マチが広いため弁当箱も斜めにせず入れられる。フロントポケットの内側には筆記具や文庫本、小銭、カギなどを整頓できるオーガナイザーを完備し、片側にはボトルポケットが。本体は裏にポリウレタンコーティングを施した、丈夫で耐水性のある420デニールのナイロン製。
24L/幅33×高さ41×奥行き18cm/約454g

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⑪ Deluxe Book Pack, 37L

⑩の「オリジナル・ブック・パック」を容量をアップしたこちらも40年来のロングセラー。2つのコンパートメントには、最大15インチのノートPCやタブレット端末に対応するスリーブが。前面ポケット内にオーガナイザー、両脇にはボトルと折りたたみ傘が入るポケットも。フリース裏地のポケットにはコードを通せる穴があり、モバイルバッテリーの収納に重宝。
37L/幅33×高さ43×奥行き24cm/約596g

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いくら そうそう、古きよきアメカジ好きの僕にはグッとくる。そうして米国の日常風景に溶け込んで暮らしの一部になっているところが、アウトドアメーカーであり、ライフスタイルブランドでもあるエル・エル・ビーンの魅力だとも思います。

飯塚 だからアメカジとは問答無用に馴染みがいい。とくに学生のバッグが発祥なだけあって、やはりアイビーやプレッピースタイルとは最高にマッチします。

いくら かといって往年の姿のままではなくて、ボトルや折りたたみ傘が入るメッシュポケットだったり、ノートPCスリーブ、ショルダーストラップにもリフレクターが追加されていたりと、ちゃんと時代に即して進化しているのが嬉しいですね。

⑫ Super Deluxe Book Pack, 38L

荷物の多い高校・大学生に親しまれてきた大容量モデルを現代的にアップデート。フロント上部のポケットは、メガネやガジェットのキズを防ぐフリース裏地付き。サイドから出し入れできる、最大17インチ対応のPCスリーブも実用性◎。肉厚な背面パッドと人間工学に基づいたショルダーストラップが、快適な背負い心地を提供する。
38L/幅33×高さ46×奥行き25cm/約858g

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飯塚 ただ、容量の大きい⑪の「デラックス・ブック・パック」や、ポケットが増強された⑫の「スーパーデラックス・ブック・パック」の存在は知りませんでした。

いくら 「スーパーデラックス・ブック・パック」は、収納が充実しつつも見た目はシンプル。落ち着いた黒だから、ビジネスパーソンの通勤にも使えるのでは?

飯塚 ですね。スーツほど印象が堅くない、近年増えているオフィスカジュアルにちょうどいいと思います。

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