日本ならではの自然美と多様な生態系が躍動する国立公園。
その魅力を再発見する旅の第三弾は、森林美と渓谷美で知られる
秩父多摩甲斐国立公園に、再びスポットを当てます。今回、私たちが旅先に選んだのは昇仙峡。
日本遺産にも認定されたその知られざる魅力を、たっぷりご紹介します。

ようこそ、アウトドアな昇仙峡へ
昇仙峡といえば「日本一の渓谷美」を自負する山梨県屈指の人気観光スポット。きれいに整備された遊歩道沿いの散策を楽しむのが定番の過ごし方ですが、L.L.Beanのスタッフがご案内するのは、そんな王道とはひと味違う、ちょっとアウトドアな昇仙峡。昇仙峡の玄関口にあたる長潭橋からスタートです。

主峰・羅漢寺山をめざして
ふたりが目指すのは、昇仙峡の主峰・羅漢寺山(弥三郎岳・展望台・パノラマ台の総称/標高1,058m)。ロープウェイならいきなりパノラマ台からスタートできますが、羅漢寺山では出逢えない樹林帯歩きや、かつて歌川広重も描いた古道の魅力に触れるために、ふたりは下から歩くことを選びました。歩き始めるとすぐに暑くなって、ティ1枚に。ルックスはカジュアルなグラフィック・ティのようですが、どちらもUVケア性能は最高レベル。吸水速乾性も高いため、夏のアクティビティもドライで快適に楽しめます。



圧巻!天空のビーチ
歩き始めて2時間ほどで樹林帯が途切れ、風景が一変。ここは羅漢寺山の手前、標高920mに位置する白砂山です。その名の通り白い砂浜を思わせる登山道は目にも鮮やか。風化した花崗岩が形作る巨岩・奇石にも心を奪われます。美景を楽しむために、ここでコーヒーブレイク。しかし山頂はかなりの強風です。汗冷えを防ぐために、それぞれがジャケットを羽織りました。

レトロなデザインに、先進の機能性
彼が選んだのはJAPAN EDITIONのアルナ・ジャケット。雰囲気こそレトロですが、素材は透湿性を犠牲にすることなく、雨と風をシャットアウトしてくれる先進のPERTEX SHIELD。ボトムスにはクラシック・サプレックス・スポーツ・ショーツに加え、着圧で疲労を軽減してくれるトレッキング・シームレス・ストレッチ・サポート・トレイル・タイツを 。足元はアクセス・ハイキング・ブーツをセレクトしました。
エル・エル・ビーン・アドベンチャー・パックは、身長や体型に合わせて3サイズから選べます。



山も渓谷も楽しむクラシック・スタイル
一方の彼は、JAPAN EDITIONのセントオールバンズ・ソフト・シェル・ジャケットにアクセス・トレイル・パンツを合わせたクラシック・スタイル。足元は、午後に予定している渓谷歩きを意識して、水濡れに強いトレイル・モデル X ウォータープルーフ・ハイキング・シューズをチョイスしました。

ストアウェイ・パックは軽さを追求したパッカブル・デザインが人気のロングセラー。クッション入りのショルダー・ハーネスとウエスト・ベルトまで装備した本格派です。

約3時間で、主峰・羅漢寺山の展望台へ
ひと休みしたらゴールの羅漢寺山を目指してリスタート。白砂山から30分弱で、ロープウェイのパノラマ台駅を経て、羅漢寺山の展望台に到着しました。ロープウェイでアクセスする観光客の多くにとってはここがゴールですが、ふたりは羅漢寺山の最高峰・弥三郎岳をめざして、さらに先へ進みます。

クライマックスは、展望台のその先に
展望台を過ぎると、登山道はスリリングな表情へと一変します。標高1,058mとはいえ、高度感もあり、鎖場もあるので、決して侮れません。足元はグリップの効くハイキング・シューズで。グローブもお持ちください。



見渡す限りの絶景に抱かれて
鎖場を登り詰めれば、そこが羅漢寺山の最高峰、弥三郎岳。人為的に磨いたかのような半球状の巨石が、まるでステージのように鎮座する山頂に拡がるのは360度の大絶景!前には富士山、八ヶ岳、南アルプス。振り返れば昇仙峡のダイナミックな奇岩類。大自然が創造した奇跡がここにあります。
なお、ここには柵も手すりもありません。景色に見とれて足を滑らせないよう、ご注意ください。

めざせ!秘境
下山はロープウェイを利用して仙娥滝駅へ。山梨名物のほうとうで腹ごしらえを済ませたら、昇仙峡を巡る冒険の午後の部へ出発です。ふたりが行き先に選んだのは、板敷渓谷。ロープウェイの仙娥滝駅から徒歩1時間。バス便もない秘境です。


そこはイワナが遊ぶ渓谷
ここが板敷渓谷の入口。暑さが癒やされる清涼感が伝わるでしょうか。ゴールの大滝までは、ここからわずか10分程度ですが、アスレチックなルートに心が弾みます。

真夏日もクールそのもの
昇仙峡の渓谷沿いは、誰もが安全に歩けるよう遊歩道が巡らされ滑落の心配もありませんが、ここ板敷渓谷の整備は最低限。その代わり、ここには水辺に降りて遊べる自由があります。ふたりはクールなひとときを心ゆくまで楽しみました。足元は滑りやすく渡渉もあるので、グリップ力と防水力を兼ね備えたトレッキング・シューズの着用をお忘れなく。右の彼のように、トレッキング・ポールを活用するのもお勧めです。

秩父多摩甲斐国立公園の真髄を堪能
秩父多摩甲斐国立公園の真髄である「森林美・渓谷美」を堪能し尽くした一日は、そろそろ終了です。写真にはうまく写りませんでしたが、当日は滝の足元に虹が架かり、それはそれは幻想的でした。大滝に太陽が当たる晴れた日の夕方がチャンスだそうです。あなたが旅する日には、もっと美しい虹に出逢えますように。
今回の着用アイテムおよび使用ギア

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