100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた〈エル・エル・ビーン〉。
誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。
伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。
Photo / Ryota Yukitake
Text / Yu Namatame
Special Thanks / Naoto Kawamoto
Field Coat
堅牢なダック生地に、アイコニックなポケットやコーデュロイの切り替え。
ひと目で[フィールド・コート]とわかる存在感は、誕生から1世紀を経たいまも色褪せない。
実用性と武骨さ、そして洗練を兼ね備えた1着だ。
愛される理由は機能美とその誠実さ
100年以上の歴史を誇る同ブランドには、いまも語り継がれる名品が数多く存在する。
その代表が、昨年誕生100年を迎えた[フィールド・コート]だ。
1924年に前身[メイン・ダック・ハンティング・コート]が生まれ、1947年には[フィールド・コート]の名を冠し[ビーンズ・フィールド・コート]へと進化。
現在も当時のハンティング仕様を色濃く残したディテールはほとんど変わらず、狩猟用として生まれた実用品ながら、その機能美とクラッシックな佇まいは時代を超えてファッションとしても愛され続けている。創業者L.L.ビーンが初めて製作した100足のブーツのうち、9割が不良品として返品された逸話は有名だが、顧客に寄り添い誠実に改善を重ねる姿勢こそがブランドを今日の地位へ導いた。愛すべき伝統を守りつつ、必要な進化を忘れない。その絶妙なバランスこそ〈エル・エル・ビーン〉が100年以上愛される理由だ。そんなホスピタリティあふれる名作たちを、これから紹介していこう。
クラシックなディテールはそのまま、生地やサイズ感が調整され、より都会的に日本人に合わせたアップデートが施されているジャパンエディション。
Flannel Shirt & Mountain Classic Parka
ブランドアイコンを支える、ふたつの名バイプレーヤー
Flannel Shirt
アイコンアイテムを引き立てる“名脇役” にして、存在感は主役級。1枚でも様になるモデルだ。
誕生から85年以上続くロングセラー。職人の起毛加工と厳格な製品チェックが柔らかな着心地を生む。
ボタンをスナップに変更し、ポケットの切り替えなどアップデートされた。インナーにもアウターにも使いやすい1着。
Mountain Classic Parka
[マウンテン・クラシック・フルジップ・ジャケット]からも同様にソリッドカラーが登場。
1984年から続くロングセラー[マウンテン・クラシック・アノラック]。今季は誕生当初に存在したソリッドカラーをベースにしたモデルが加わった。
Down
冬を遊び尽くす、タフなダウン

アメリカ・メイン州の厳しい自然環境により培われた機能性は、いまや冬のワードローブに欠かせないダウンにも息づいている。伝統と革新を併せ持つ同ブランドの〝冬の顔″を紹介しよう。
撥水・耐風の生地は、山での急な天候の変化や都会のビル風からもしっかりと体温を守ってくれる。ダウンながらスタイリッシュなボリューム感で、オンオフ問わず着用可能。クラッシックなカラーリングはスタイルを選ばず、街でも自然でも映える。
掲載商品

に戻る