Boat and Tote #5

お洒落道場主宰・ファッション・ディレクター
青柳 光則Aoyagi Mitsunori

L.L.Beanの定番アイテムのなかで、自分が愛用し続けて数十年経つものが手元にふたつある。

ひとつは、6インチの「ビーン・ブーツ」。自分の場合、スーツやジャケットなどのドレス衣料と合わせることも多く、もっぱら街履きにしている。雨や雪の日の出番はもちろん、スーツスタイルにビーン・ブーツで出かけると、主宰する「お洒落道場」の会員の皆さんからも好評を頂く。またビーン・ブーツを知らない人たちにとっては、新鮮な印象に映っているのではないかと思われる。

そしてもうひとつの愛用品が、「ボート・アンド・トート」のオープン・トップ、通称ビーン・トートだ。カジュアルトートのパイオニアであり、L.L.Beanのアイコン的な存在なのはご存知の通り。しかしながら機能的でユーティリティに優れるものの、このカジュアル感、若いうちはいいのだが、男がある年齢に達すると鞄が浮いて見える危険性が高まる。つまり、ジョコちゃんの、あるいはムスコッティの鞄を持ってきちゃった・・・的にならないか気を使うこともしばしばだ。

確か2000年代の初め頃だったと記憶しているが、L.L.Beanの100周年のイベントがあり、そこに展示してあったのが、この「レザー・ハンドル・カタディン・ボート・アンド・トート」。ハンドル部分にヌメ革が施されたタイプで、ひと目で気に入った。革使いのハンドルによってずい分大人っぽく映るから不思議だ。愛用するブルートリムのトートは、この爽やかな配色がネイビーブレザー、シアサッカーやコードレーンのスーツと見事にマッチして前出のビーン・ブーツ同様、着こなしにいいカンジのカジュアル感をもたらしてくれるのだ。更に自分のトートには、少しばかりイニシャル刺繍を派手目にオーダーしてしまったが、刺繍を入れると愛着もひとしお。これも付け加えておきたい。

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