L.L.Beanについて

バックグラウンド

L.L.Beanはお客様の満足のために日々何が一番良いかを考え、努力しています。これは創業以来続いている当社の伝統であり、私たちの誇りです。ここにL.L.Beanのバックグラウンドをご紹介します。ぜひご覧ください。
なお、L.L.Beanは創業者一族により経営される株式非公開の企業です。ここに掲載されている情報以外の財務および経営状況については公開しておらず、また、年次報告書も作成しておりません。

■L.L.Beanの歴史

はじまり:1912年から1959年まで

1912年、レオン・レオンウッド・ビーンという名の生粋のアウトドアマンが、メインの森を歩き回った冷たく湿った足で、しかし革命的なアイディアをたずさえて、ハンティング・トリップから帰ってきました。

L.L.(レオン・レオンウッド)は地元の靴職人に頼んで、作業用のゴム靴にレザー・トップを縫い付けてもらいました。メイン州の森を歩き回るための、快適で機能的なブーツの誕生でした。この革新的なブーツ ― メイン・ハンティング・シュー ― はアウトドア用フットウエアを完全に変えるものでした。と同時に、それはアメリカで最も成功している家族経営ビジネスの始まりとなったのです。

L.L.は兄の所有する店舗の地下の、約12 x 8mのスペースを仕事場にして事業を始めました。メイン州外の狩猟許可証保持者のリストを入手して4ページのチラシを作り、大胆にこう謳いました。「靴の装備が十分でなければ、鹿やムースを仕留めることはできません。メイン・ハンティング・シューはメイン州の森を18年にわたって踏み歩いてきたハンターが開発しました。あらゆる面でご満足いただけるものと確信しています。」この論理的な説明と彼の熱意に、人々は心を動かされました。

この新商品に100件の注文が殺到しました。しかし、成功はすぐにやって来たわけではありません。100足のうち90足が、ゴム製の靴底と皮製のトップが剥がれてしまったのです。これによって、L.L.はほぼ事業を失いかけましたが、約束を守り、顧客に返金しました。L.L.は借金をして靴底を完成させ、自信を失うことなく、さらに多くのカタログを発送しました。L.L.は、自分の商品を自分でテストすること、確固とした信念に基づいて誠実な広告をすること、どんな対価を払ってでも顧客を満足させ続けることの重要さを学んだのです。

L.L.Bean, Inc.は、信頼できるアウトドア・ギアとエキスパートのアドバイスが得られる、頼れる会社として、急速にその地位を確立しました。会社は成長し、顧客がL.L.Beanの質とサービスを喧伝しました。L.L.は成功するたびに、全利益を広告につぎ込みました。彼は顧客のメーリングリストを拡充することに余りに熱心だったので、フリーポート住民でメイン州のライター、ジョン・グールドはこうからかいました。「彼の店に立ち寄って握手でもしようものなら、家に帰るなりカタログが届いてるよ。」

L.L.Beanのビジネスの本質は顧客満足度の高いサービスに裏打ちされた高品質な商品を提供することである、ということをL.L.は理解していました。また、従業員もそこを心得ていたのです。L.L.の孫で1967年から2001年まで社長を務めたレオン・ゴーマンはこう語ります。「口コミによる宣伝と顧客満足はL.L.の考え方の核でした。商品のどれかに欠陥があったと聞くと、本当にショックを受けていました。その原因を突き止めるために、工場を走り回っていましたよ。それからそのお客様に手紙を書いて、ご返金して、お詫びの品を同封して、釣りにお誘いして、とにかく信頼を回復するためだったら何でもしていました。お客様はL.L.にとってお客様以前に一人の人間でしたし、L.L.Beanのカタログに彼は信用を込めていましたから。」

レオン・レオンウッド・ビーンが会社を設立したとき、彼の顧客奉仕に対する考え方はその製品と同じくらい革新的でした。L.L.は言いました。「お客様はこのオフィスで一番大切な人です。直接の来客であっても、メールオーダー経由であっても。」 エキスパートのアドバイスを求めるにしても、商品を購入するにしても、返品・交換するにしても、L.L.Beanが当時の他のどんな会社とも違うということに、顧客はすぐに気付きました。L.L.は1912年にカスタマーサービスの基準を築き、そのサービスを基礎に据えた哲学は、今日に至るまで会社を貫く基本的な信念となっているのです。

自家用車が次第に普及しはじめた1920年代、国内有数のレクリエーション・エリアとして多くの人がメイン州を訪れるようになりました。L.L.はその頼りがいのあるアドバイスと良心的な接客で、ハンティング、キャンプ、フライ・フィッシュングの愛好家たちを惹きつけ続けたのです。1927年のカタログではこう謳っています。「何十もの疑似餌を試して、ようやくいくつか釣れるものを選び出す。もうそんな必要はありません。私たちがすでに実験済ですから。」

成長は順調に続き、1934年には、工場の大きさは約1,200㎡にまで拡張しました。会社を興した時の簡素なチラシは52ページのカタログに進化し、L.L.Beanの商品はフリーポート郵便局の取扱郵便物の70%を占めるようになったのです。1937年には売上が100万ドルを超えました。レオン・ゴーマンは後にこう述懐しています。「L.L.の才能の最も重要な遺産は、彼の人格の力でした。それは単なる商品の売買を超えていました。素朴な誠実さに裏打ちされた彼のカリスマ性、アウトドアへの情熱、純粋な人間愛が、彼のもとで働く人々を刺激し、お客様の熱狂的な忠誠心をかきたてたのです。」

L.L.はいつもどうしたらもっと良いサービスを提供できるか考えていました。カタログでの売れ行きが伸びる一方で、ハンターや訪問者たちが頻繁にフリーポートに立ち寄りました。もてなしの心とサービス精神を発揮して、L.L.はこうした訪れる人たち全てを迎え入れるよう気を配りました。深夜の訪問者は夜間用ベルを鳴らすと、警備員や、時にはL.L.自身でさえ対応したのです。

1951年、L.L.はフラッグシップ・ストアを365日、24時間営業にし、こう宣言しました。「鍵は捨てました。」今日まで、メイン州フリーポートにあるフラッグシップ・ストアの入口には鍵がありません。

成長を続ける:1960年から1999年まで

アメリカ国民の可処分所得が増え、高速道路が旅行を容易にする中、L.L.Beanは伸びつつあったアウトドア・レクリエーション市場に歩調を合わせました。「自然に帰れ」運動によってバックパッキング、キャンプがブームとなり、これがさらにL.L.Beanのカタログおよびストアにビジネスをもたらしたのです。

L.L.の孫にあたるレオン・ゴーマンが1961年、L.L.Beanに加わりました。彼によると、L.L.は「マーケティング史上類を見ない、幅広い魅力、息の長い支持というイメージを確立しました」。しかし、ゴーマンが社長の座を引き継いだとき、大きなチャレンジがその先に待ち構えていたのです。1961年に彼がL.L.Beanのもとで働き始めたとき、従業員の平均年齢は60歳、売上は200万ドル周辺で横ばい状態でした。

1967年、レオン・レオンウッド・ビーンは享年94歳で逝去しました。周囲の人々はL.L.の強い影響力なしに会社がやっていけるのかどうか不安でした。全米の顧客から50,000通の弔電がフリーポートに寄せられ、「タイム」誌がかつて「メインの森の商人」と呼んだL.L.の業績を讃えました。この圧倒的な数の人々の反応が、L.L.の成功を引き継いでいくという従業員の決意を固めたのです。

レオン・ゴーマンは1967年に社長に就任し、L.L.Beanを近代的な世界レベルの組織へと変革しました。古いカタログを研究し、長くいる従業員や取引先と話をし、L.L.Beanの商品とマーケットの研究に没頭しました。彼は会社のカスタマーサービス・アプローチを正式化し、リーダーシップを刷新し、社員の賃金体系を改訂しました。100万弱の名前が記載されていた古いメーリングリストはコンピュータでデータベース化しました。また、製造部門は元の建物から約1.6キロメートル程離れた場所の近代的な設備に移転しました。1974年、近隣の地所に約10,200㎡の配送センターが建設され、1979年には更に拡張して約1.6km長ものベルトコンベヤーを備えた28,800㎡の施設となったのです。

成功のため、レオン・ゴーマン率いるL.L.Beanは顧客本位の、より良いサービスを提供するための革新的な方法を探究し続けました。1976年、クレジットカードサービスの導入により、買い物が簡単にできるようにしたのです。ストアに加え、コールセンターも年中無休のサービスを提供することにより、カタログ顧客はL.L.Beanにいつでも連絡ができるようになりました。また、1979年には初めてフルカラーのカタログを発行しました。

急速な成長と拡大は1980年代を通じて続きました。1985年、電話注文の増加を受けて、フリーダイヤルを開設。1985年、1988年、1997年にそれぞれコールセンターを追加し、数百万件の電話に対応できる設備を備えました。創立75周年を迎えた1987年には2,000人のフルタイム従業員に加え、繁忙期には1,000人の従業員が働いていました。

1988年、L.L.Beanはニューハンプシャー州ノースコンウェイにファクトリー・ストア一号店をオープンしました。廃番になった商品を低価格で効率的に顧客に提供できるようにするためです。後に、メイン州、ニューハンプシャー州、デラウエア州、メリーランド州、バージニア州に続々と新店舗をオープンしました。

1989年、L.L.Beanの製造部門は、人間工学を考慮してデザインされたシステムとフィットネスルームを備えた新設備に移転しました。人間工学に基づいた就労環境は社内の他の部門にも導入されました。フィットネスセンターとウォーキングコースを増設し、従業員の健康管理を奨励し、魅力的な自社商品割引制度を設けたり、フライ・フィッシング、カヤック、ハイキング、スキーを楽しめる場所を従業員が使えるようにすることによって、積極的なにアウトドアへ関わるよう奨励しました。

1989年、テント、ボート、その他人気商品を展示できるようにするため、フラッグシップ・ストアに約3,000㎡のスペースを増設。1992年には初めてアメリカ国外のストアを日本にオープンしました。また1995年にはllbean.comを開設し、インターネットの分野までビジネスの裾野を広げました。

未来を見据えて:2000年から今日まで

2000年7月、L.L.Beanは初めてメイン州外にリテール・ストア網を広げ、バージニア州マックリーンにストアをオープンしました。2001年、メリーランド州コロンビアにストアを、翌年の2002年にはニュージャージー州のマールトンに4店舗目をオープンしました。今後もストアの拡大は計画されています。

2001年、レオン・ゴーマンは会長職に就き、会社の指揮権を史上初の家族外メンバーに引き渡しました。社長兼CEOに任命されたのは1983年に入社したクリス・マコーミックです。

レオン・ゴーマンとクリス・マコーミックの指揮のもと、L.L.Beanはブランド・マネージメント、カスタマー・ロイヤリティ・プログラム、マーケティング・データベース構築の業界リーダーとなりました。今日、L.L.Beanはメールオーダーおよび小売業界における世界的リーダーとしてその名を馳せており、国内外の顧客に対して等しくハイレベルなサービスを維持するためのマルチチャンネル・アプローチを展開しています。

■L.L.Beanの価値観

1912年以来、様々な変化がありましたが、当時のままのものもあります。L.L.Beanの創始者であるレオン・レオン・ウッド・ビーン(以下L.L.)は、シンプルですが核心を突いた、次のような価値観の元に育ちました。自然を敬うこと。家族の絆が大切であること。人に親切にすることは当たり前のこと。「自分がされたくないことは人にはしない」はただの格言ではなく、日常において当たり前のことであること。
L.L.が会社を興したときに、「ゴールデン・ルール」を強く信じており、これをビジネスの根幹としたのです。

■L.L.のゴールデン・ルール

「良い商品を適正な利潤で販売し、お客様と人間らしく接すれば、必ずお客様は私たちの所へ戻ってくる」
レオン・レオンウッド・ビーン

L.L.は「満足したお客様」が持つ価値を理解していました。このゴールデン・ルールに加え、1912年に初めてメイン・ハンティング・シューを販売した時から「100%満足保証」を約束しているのです。

■Guaranteed. You Have Our Word. 100%満足保証

すべてのL.L.Beanの商品お客様に100%ご満足いただけるよう、保証されています。もしお買い上げの商品に満足いただけない場合には、いつでもご返品ください。ご満足いただける商品だけをお客様にお持ちいただきたい。これがL.L.Beanの保証です。

L.L.のお客様に対する哲学は時代を経ても変わりません。以下にご紹介するお客様の定義はL.L.のお気に入りで、彼の在職時にも、L.L.Beanの今日の成功においても非常に重要なものとなっています。

■お客様とは?

  • お客様は会社にとって一番重要な存在です。それは直接来店されても、郵便など間接的な方法においてもです。
  • お客様が我々に依存して(頼って)いるのではありません。我々がお客様に依存しているのです。
  • お客様は仕事を中断するのではなく、我々の仕事の目的そのものです。
  • 我々がお客様のお役に立っているのではなく、お客様が我々に接する機会を与えてくれているのです。
  • お客様は対立する相手ではありません。お客様と議論しても勝ち目はありません。
  • お客様はご自身のご要望を我々に伝えます。我々はその要望をお客様の利益になるように、そしてまた我々の利益にもなるように対応します。

■L.L.Beanのステークホルダー・コンセプト

会長のレオン・ゴーマンは祖父であるL.L.の教えをしっかりと引き継ぎました。レオンが社長に就任して間もない頃、「ステークホルダー・コンセプト」を導入しました。創始者から引き継いだ価値観を大切にする会社として、レオンは会社と利益を享受する人々全てに対して会社としての付加価値を高めるべきだと信じました。 L.L.Beanの成功は、ステークホルダー(顧客、社員、株主、取引先、地元のコミュニティと自然環境とレオンは定義しています)の掲げる目標をどのようにして達成するかに左右されるのです。

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